派遣社員として就業した場合のメリット・デメリットについて紹介します。派遣社員というと、デメリットが多い印象がありますが、残業代が少なく、職場のストレスも少ないなど多くの利点があり、うまく派遣社員を活用することで、快適に働けるケースが多々あります。
派遣社員のメリット
残業が少ない・自由な時間を持ちやすい
派遣社員の場合、時給制がほとんどであり、サービス残業のケースほほとんどないため、派遣社員が残業した分だけ、残業代が発生します。派遣先企業側にとっては、できるだけ出費を抑えたいため、派遣社員の残業は少なくなる傾向にあります。また、正社員に比べて仕事の責任度が遥かに少なく、与えられた仕事をこなすケースが多いことも、残業が少ない理由の一つです。このため。多くの派遣社員の方が、定時か1時間以内の残業で帰宅できる環境にあります。つまり、派遣社員は自由な時間を持ちやすくなり、例えば、育児や介護をされる方にとっても最適です。
※参考までに、筆者の場合、it業界の正社員として勤務していた頃は、1日の平均残業時間は約5時間もあり、ほぼ毎日、終電で帰宅していました。一方、正社員から派遣社員に移ったことで、残業時間はほぼ0になり、夜の6時頃には、自宅に帰宅しています。我ながら、非常に快適な派遣社員生活を送っています。
時給が正社員より高い場合がある
実際のところ、平均年収データを見ると、派遣社員より正社員の方が年収が高くなっています。しかしながら、派遣社員の方が、正社員より給料を多くもらえるケースもあります。例えば、正社員の方で現在の給料が相場に比べて低い場合、派遣社員になることで、給料が大幅に上がるケースもあります。参考までに、筆者の例では、正社員から派遣社員になったことで、給料が約1.5倍に上がりました。
また、掘り出し物の高額の求人案件を見つけることで、派遣社員として高い時給を得られるケースもあります。
スキルアップ
様々な派遣先に就業することで、様々な経験を積んでスキルアップできるのが派遣社員の特徴です。
仮に派遣社員としてスキルアップに徹するなら、一つの職場でスキルを学びきったら、冷徹に次回の派遣更新を打ち切って、スキルアップのために次の派遣先を見つける方法もあります。この場合、職場を転々とすることで、大幅なスキルアップが望めなす。(※派遣先の転職回数の多さが、ほとんど不利に働かない(むしろかなり有利に働く)のも派遣社員の特徴です)
また、派遣社員の場合、残業が少ないことが特徴であることから、帰宅後に業務の勉強や資格取得の勉強を行うことで、大幅にスキルアップすることもできます。
ストレスが少ない
派遣社員の場合、正社員に比べて仕事に対する責任の度合いは、格段に軽減されています。このため、仕事に対する責任が軽減されたことにより、仕事に対する責任感や、上司からのプレッシャーは、正社員に比べてはるかに希薄になります。このように、職場のプレッシャーから解放されたいと考える方にとって、派遣社員は、選択肢の有力候補の一つと言えます。
また、心配事がある場合、派遣元の担当者と相談できることも、大きな強みであり、ストレスをため込むこともなく業務を遂行できます。
また、職場環境が合わずストレスを抱得てしまいそうな場合、派遣先企業との就業の更新を断って、次の最適な派遣会社を探すこともできます。このように、やや語弊はありますが、簡単に職場を変更できて、ストレスを軽減できる身軽さも、派遣社員の大きな特徴・利点です。
正社員になれるケースもある
紹介予定派遣として働く場合、一定期間の就業後、派遣先企業と派遣社員の合意により、正社員になることができます。また、派遣社員として就業するハードルは正社員に比べてい低いと言えます。このため、例えば経験が浅い分野で正社員になりたい場合、最初に派遣社員として就業して経験を積み、その後、紹介予定派遣を利用して正社員にステップアップします。このように、派遣社員を活用して、自分のキャリアプランを構築する方法もあります。
キャリアプランの入り口として派遣社員を有効活用
上述したように、正社員になりたい場合や経験や浅い(もしくは未経験)の分野で就職先を見つけたい場合、ひとまず就業しやすい派遣社員になって、様々な派遣先で経験を積んだ後、正社員を目指すことができます。また、派遣社員として経験を積んだ後、フリーランスとして独立して、高給を得るキャリアプランもあります。
このように、派遣社員は、様々なキャリアプランの入り口として最適であり、どんどん有効活用しましょう。
派遣元会社の担当者が仕事を探してくれるので就活が楽
派遣会社で就活を始めると、最初に登録会に参加して自分の職歴プロフィールを担当者に伝えます。その後、派遣元の担当者は、就活者の職歴に基づいて、最適な職場をいくつか提案してきます。このように、派遣会社での就職活動は、転職エージェントでの就職活動と全く同じであり、派遣元会社の担当者が、派遣先会社の模索から派遣先への就業決定るまで、きちんと面倒をみてくれます。つまり、派遣会社での就職活動は、あまり手間がかからず楽と言えます。
派遣社員のデメリット
雇用が不安定
一般派遣契約の場合、就業先の更新が終了すると、派遣元との契約も終了することになります。この際、次の職場が見つかっていない場合、無職となってしまいます。しかしながら、派遣契約の終了が近くなった場合、派遣元との担当者と連絡を取り合って、次の派遣先を探してもらうことで、派遣が途切れることなく、次の就業先に就業することができます。
また、派遣契約では、派遣元に無期限の雇用契約しない限り、派遣先での就業期間は最大で3年になります(通称3年ルール)。この場合、就業後3年経過時に、派遣先から正社員などの申し出がない限り、派遣業務は3年で業務終了となり、次の雇用先を探さなければなりません。
以上のように雇用が不安定であることが、派遣社員の大きな特徴と言えます。一方、派遣社員として様々な業務をこなして着実にキャリアアップした方の場合、どの年齢でも派遣社員として求職すれば、すぐに就業が決まるとも言えます。つまり、業務経験が豊富になるほど、雇用が不安定になる不安から解放されることになります。
賞与や退職金がない
正社員の特徴の一つに、賞与や退職金があります。特に退職金をもらうことで、老後に安心して望めます。
一方、派遣社員の場合、主に時給制であり、賞与や退職金は、ほとんどありません。従って、賞与がない分、正社員より年収が低くなる場合がほとんどです。一方、派遣社員には賞与がない分、正社員より時給が高くなっているケースも多々あります。
交通費が支給されない
派遣社員の場合、ほとんどの場合、交通費が支給されることありません。このため、通勤時の電車代やガソリン代などは、派遣社員が負担することになります。
一方、交通費を派遣元会社に負担してもらいたい場合、時給を上げてもらうことで間接的に交通費をまかなえるケースもあります。例えば、時給交渉により50円アップさせることで、月160時間労働の場合、8000円程度の増額になり、交通費をまかなえる場合があります。
まとめ
派遣社員のメリット・デメリットについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
派遣社員のメリットとしては、残業が少なく、ストレスを抱えにくく、スキルアップできます。また、派遣社員を利用して、キャリアアップすることも可能です。
一方、派遣社員の最大のデメリットは、雇用の不安的さにあります。しかしながら、業務上の経験が豊富になるにつれ、就職先も一瞬で決まりやすくなる傾向にあるため、経験豊富な方にとっては、雇用の不安的さは、ほとんどなくなるとも言えます。加えて、2016年現在、日本の求人状況は人手不足の傾向にあることも、追い風となっています。